【感想】太陽の塔 漫画：かしのこおり 原作：森見登美彦

太陽の塔　漫画：かしのこおり 原作：森見登美彦

月刊モーニングtwo：2018年8月号〜2020年2月号

◆感想

森見登美彦先生デビュー作のコミカライズ作品。全3巻に詰まった森見先生成分と作中全体に溢れるなんとなく好きの感じがたまらなく良かった。

四畳半神話大系の方が完成度は高いと思うし、有頂天家族の方が面白かった。
森見先生デビュー作の本作は結果的にエンターテイメントしていない作品である。そんな文学的な作品をかしのこおり先生という謎のこの世に降り立った森見登美彦作品をコミカライズするに最も適した作家が描いてくれるという幸せを堪能出来たことに感謝です。

漫画なんて万人が楽しめる方が良いに決まってるのに、あえての太陽の塔。
クールですね。

元々、四畳半神話大系という下地があるのでイメージはつきやすいとは言え、めちゃくちゃキャラデザが良い。水尾さんと邪眼さん。心を鷲掴みにされる森見ヒロインを漫画に降臨させ、ワクワクして読ませた結果、何一つ良い思いは出来ないけど「まぁいいか」と思わせてくれる流れ。本当に楽しかった。

以上となります。